2021年冬アニメ

・はじめに
自分用。
今期はアイドルアニメが多かったようだが、そちらはほとんど視聴できなかったことが反省点としてあり、未視聴アニメも多い段階で総評を書くのは時期尚早ではとのいない人の声が実際に聞こえますが、春アニメの放送も始まるこの時期に、一度まとめておく。
アイドルアニメと同時に多かったジャンルが、異世界転生ものだ。続編含めてたくさんあったが、個人的にどれもイマイチだったのが寂しいところだった。
翻って、王道と呼べるような少年漫画原作の作品や、いまどき珍しい奇をてらわない青春スポーツものに心動かされることが多かった。
 
『リゼロ 2期』(後半クール)
異世界転生もの
前半クールから(コロナの影響もあり)期間があいたことにより前半のわかりにくい物語を忘れさせてしまったし、なにより主人公が今何をしようとしているのかが分かりづらかった。
主人公スバルとヒロインのエミリアの関係性は幼稚でみていて恥ずかしくなるほどであり、スバルがその関係を大切にしようと思う動機が一目惚れ一点で引っ張り続けている物語に、根性があるなと感心できなくもない。スバルが男性キャラと友情を築くエピソードのほうが、プロセスが具体的に描かれているのが興味深いと思いませんか?私は思う。
 
異世界転生もの
演出や作画、声優(杉田)の演技がどれもウェルメイドかつ上質だからこそ、未成年キャラへの性的な眼差しに言い訳ができなくなってしまっている。それがギャグだというのは百も承知だが、社会の被害者として描かれていた主人公(の前世)が、ともすれば人生を左右しかねないセクハラの加害者に積極的にまわろうとするのは、思慮が浅すぎると感じた。そして、それをギャグとして描けると判断した制作者たちのジェンダーバイアスは問題だろう。
 
蜘蛛ですが、なにか?』(連続2クールの前半部が放映終了)
異世界転生もの
運悪く蜘蛛に転生した主人公の孤軍奮闘する様を、悠木碧の熱演で突き通すアニメ。
まだ物語が途中なのでなんとも言えないところはあるが、物語の進みが鈍重かつ方向性が不明瞭なせいで興味をそそられないストーリーテリングになっていて、個人的にはほとんど主人公のCVである悠木碧の一人芝居だけをひたすらに楽しまなければならないアニメになっており、それはあまり楽しくなかった。なぜ主人公がヒールになってしまったのかという謎を最初に示すべきではと感じた。あと、異世界転生ものでありがちな「この世界の仕組み解明パート」はどれも結局似てるんだから、もうやらなくて、よくないですか?
 
転生したらスライムだった件 2期』(連続2クールの前半部が放映終了)
異世界転生もの
主人公が偉そうでキモくて見るのやめちゃったけど、そのうち観ます。
途中まで見た印象だと、主人公はふつーのサラリーマンだった(はず・・・)けどすごい有能で、国まで統治しちゃっててすごい。なにものだコイツ、という印象が前期に増して強くなった。
主人公の「ふーんこいつ、分かってるじゃん」みたいな値踏みスタイルがかなり自然体なのが、私には末恐ろしく感じてます。
 
『俺だけ入れる隠しダンジョン』
異世界チートもの。(転生はしてないよ)
好きなスキルを創作・編集できてしまう超絶チートスキルを手に入れた主人公。しかしそのスキルを使用するにはLPとよばれる特殊ポイントを使用するのだが、それを蓄えるには性欲やら食欲やらを満たさないといけないのだった・・・!?というあらすじなので、いろいろ察することができるかと。下品なコメディとしてはイマイチなのだけど、そのイマイチさもなんかかわいいのかもしれない可能性を一考されたい。ヒロインたちの硬そうで大きなおっぱいが、「ぽいん」というSEとともに揺れるシーン(何度も繰り返し出てくる)には、未だにこういう作品が存在するんだなあ、と少し安堵したりもする。別に面白くもなんともないのだけれど、OPが今期一番個性的なアニソンといった感じで、Goodでした。
 
『たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語』
異世界チートもの。(転生はしてないよ)
タイトルどおり、ドラクエ的な世界でラストダンジョン前の村で育っているのですごい強いのだけれど、それに無自覚な少年が主人公。
みんなから恐れられている巨大なバッタの姿をした魔物を、虫と呼びワンパンで倒す主人公に、周りはドン引きするーーーのが楽しいという設定の物語。
迷惑なくらい自己評価が低いため、主人公が本気で戦わないために周りが四苦八苦したりもするが、最終的には主人公の0.1%くらいのパワーが事件を解決したりする。
それだけである。
ED曲の歌詞がユニークで、「猪突モーシン!モーシン!更新してこう理想!」というサビに、初見は驚くこと必至。
 
『怪病医ラムネ』
月刊少年シリウスで連載していた漫画が原作(現在はマガジンポケットで連載中)
呆れてしまうくらい荒唐無稽な設定が次から次へと怪病(怪異が原因の病)として出てくる。たとえば「涙がマヨネーズに・・・」とか。
そのシュールな怪病のシチュエーションから、病人たちが抱える精神的な問題を読み解き、主人公たちが氷解させていくストーリー。古典的とすら言える構成なのかもしれない。
似たような展開に飽きてきたころに、青葉とかいうとんでもなくエモいキャラクターが出てきて、8回泣いた。どうエモいかというと、無自覚な天才がその才能を抑圧されて心を閉ざしてしまうエモさ。8回泣いた。
 
『怪物事変』
ジャンプスクエアで連載中の漫画が原作。
「良質なショタアニメ」で説明を終えたいが、根底に流れる大きな物語が、孤児たちが自身の出自と向き合うものとなっているので、なかなかにシリアス。
環境に虐げられている少年(少女)たちが、保護者のもとでちょっと怪しい仕事を通して成長する姿は、8回泣けるのでおすすめ。
識というキャラクターの実質兄弟である怪物たちを、主人公が片っ端からぶっ殺していく展開には、流石にどう感じればいいか困惑したが、なんか問題なかったらしいから、よかった(?)。
 
Dr.STONE 2期』(連続2クール後半部)
週刊少年ジャンプで連載中の漫画が原作。
ある日地球を覆った謎の光によって、全人類が石化してから3,000年後に、天才科学少年の主人公が謎の復活。そこから文明再建へ向けて途方も無い科学DIYを始めるというお話は、1期のころは科学の知識披露のような展開が多くあまり楽しく感じなかったが、SF的なスケールの大きい物語が背景にあることが分かると、一気に面白くなる。その勢いが2期でもしっかり活きており、あまりに熱い展開ばかりが続くため、正直8回泣いた。
少年漫画らしい関係性のアクロバティックな変化もあり、よく考えられたストーリーに関心します。おすすめですよ。
 
『SK∞(エスケーエイト)』
ボンズと内海紘子監督原作によるオリジナルアニメ。
沖縄を舞台にしたストレートな青春スケートアニメだが、Free!の監督を務めた内海監督のBL的アプローチは結構濃い目。公式カップリング設定はなかなかに強く存在するので、その点で腐女(男)子方にどのように受け取られているのかが気になるところ。個人的には作品内でしっかり示されていたほうが安心(して妄想)できるタイプなので、物語で描かれる関係性が尊くて8回泣けました。
個人的には、今期一番楽しかったアニメ。ボンズによるスケートバトルのアニメーションは意欲的で、アニメならではの爽快感があります。比較するのもあれですが、個人的には『無職転生』のアニメーションよりも魅力的だと感じました。
 
『呪術廻戦』(連続2クール後半部)
説明不要の週刊少年ジャンプの人気漫画原作アニメ。
ぶっちゃけ五条悟が好きじゃなさすぎて、個人的に評価低い。悟より真人のが魅力的やろ、JK。
おそらくだが、設定上では呪術師と呪霊たち世間的に隠されている存在なようで、それでいて呪霊の人的被害はシャレにならない感じであり犯行も堂々と行われるので、どのように事件として処理されるのだろうか・・・、といった疑問は絶えない物語ではある。細かい部分と言えばそうなのだが、呪術師と呪術高専の生徒たちは、名誉などはなから関心がないかのように、ただただ正義感のみで戦っているように見えてしまい、どこか不自然さを感じる。どうやらボロくそ儲かる仕事ではあるようなのだが、命をかけて呪術師として戦う理由がそれぞれのキャラクターではっきりしないので、その点がはっきりしている真人のほうが魅力的に見えてしまう、JK。あとは七海。どうせ死ぬんだろ七海。やだなあ・・・。
 
『裏世界ピクニック』
宮澤伊織によるライトノベル原作アニメ。
ネットロア(2ちゃんねるの都市伝説)をベースとした怪異と、それらが存在する「裏世界」の存在が、とある少女(というか大学生)二人を共犯関係のように結ぶ。危うく儚いその関係はどこか百合っぽくて・・・って感じのアニメにあんまりなってなくて、個人的に残念。全体的に大味。怪異も大味。怖くない、ワクワクしない、ドキドキしない、ので、二人の関係性の繊細さが上手く描けていないように感じた。
 
『PUIPUIモルカー』
1話と2話、今見てもサイコーですね・・・。
 
ゆるキャン 2期』
1期をほとんど観てないけれど、なんか楽しめました。
お金ないやつはバイトしてから満を持してキャンプに参戦してるところが、趣があっていいですね。
 
・おわりに
のんのんびよりの大ファンすぎて、ロスってしまうのが怖すぎるあまり、「のんすとっぷ」をまだ3話までしか視聴できてない。ほんと泣きそう。
今回挙げた作品の中でも、全話視聴できていないものも複数あるが、追って視聴して評価が変わったりしたら、改めて記事にするはず。
ところで賭ケグルイ双のドラマ、結構いいですね。。。